今年2024年4月に低圧系統連系規程の改定があり、電圧フリッカ対策として低圧連系案件では「ステップ注入付き周波数フィードバック方式(STEP3.2)」に対応した三相パワーコンディショナの使用が必要となりました。
電線路の電圧が変化し、家電の照明がチラついて明るくなったり暗くなったりを短時間に繰り返す現象のことをいいます。近年太陽光発電の増加に伴い、既存設置のパワコンの単独運転検出機能(能動的方式)から、大量の無効電力が電線路に流れ出たことが原因と推測されています。今回は既に導入されているSTEP3.0では対応できない新たな周期の電圧フリッカが確認され、電力品質を維持するためには、STEP3.2対応のパワコンに切り替えることで、電圧フリッカへの対応を可能にするという対策が必要となり、このようなルール改定がありました。
従来、パワーコンディショナは停電を検知して自動で停止する「単独運転防止機能」を各メーカーが独自に開発していましたが、設置台数の増加で方式ごとの干渉や高圧・低圧配電線の接触事故による問題が生じるようになりました。そこで、新しい「ステップ注入付周波数フィードバック方式」が開発されました。
周波数フィードバック機能では、系統の周波数変化に合わせて無効電力を出力し、他の機器と干渉しないようにします。
ステップ注入機能では、電圧や高調波の変化を監視し、異常があれば無効電力を段階的に出力し、停電時にパワーコンディショナをすぐに停止させます。この方式により、停電時にパワーコンディショナが迅速かつ確実に停止し、安全性が向上します。
将来的にSTEP3.2対応パワコンでの発電所運用が必須となりますので、お客様におかれましては今後導入予定の低圧連系案件ではパワコン選びにおいてSTEP3.2対応製品か否かが重要なポイントとなります。順次対応に向けて準備を進めているパワコンメーカーが多い中、既に基準を満たした製品を販売しているメーカーから、おすすめの商品をご紹介いたします。
ソーラーエッジは、パワーオプティマイザやモニタリングシステムをはじめ、最先端技術が詰まったインテリジェンスなシステム構成を提供しているメーカーです。その柔軟性は高く、既に全ての三相パワーコンディショナがSTEP3.2に対応済みです。
⚫変換効率:97%
⚫210VAC 出力
⚫スマートフォンアプリでパワコンの設定
⚫モニタリングシステムでモジュールレベルの監視
⚫IP65 屋外および屋内設置
⚫変換効率:98.3%
⚫小型で簡単な設置
⚫モジュールレベルのモニタリング
⚫IP65 屋外および屋内設置
⚫ 210VAC 出力
⚫ AC 電力用配電盤と漏電遮断器の削減
⚫ スマートフォンで設定や試運転の検証
⚫ 軽量なユニット式デザインで作業者2人で簡単設置
⚫ 3つのユニットが個別に稼動し、ダウンタイムを最小化
GoodWeは今年2024年から、日本市場に合わせたトータルソリューションを提案しており、この度発売の新商品GW50KS-MT-JPは、まさに日本市場に最適な低圧連系市場向けの商品といえるでしょう。
⚫ 高保護等級:IP66
⚫ AFCI対応可能(オプション)
⚫ 最大入力電流32A/ 短絡電流46A(MPPT)
⚫ 点検端子台付き
⚫ 塩害地域対応
小型で柔軟なシステム設計が可能な16.5kWパワコンをはじめ、市場のニーズにマッチしたソリューションを展開するSolaXからは、16.5kWに続き50kWも対応品となっています。
蓄電池を使用した住宅~産業用中規模の自家消費用利用において、コンパクトかつ容量の変更がフレキシブルでおすすめです。
⚫49.5kWの設定が可能
⚫12回路対応
⚫2A入力
⚫150%まで過積載率
⚫AFCI機能搭載
弊社Krannich Solar(クラニッヒ・ソーラー)株式会社は、SolarEdge、GoodWe、SolaXPowerの代理店です。グローバルで長年にわたりパートナーシップ関係を築き、連携の取れた対応でお客様の案件に柔軟にご対応いたします。お気軽にお問い合わせください。